MENU

修了生の声

Your browser does not support the Canvas element.

地球環境学舎 紹介ビデオ

留学生が地球環境学舎の魅力を語ります。

ヴァル エリフ ベルナ(2019 年博士課程修了)

東京文化財研究所 文化遺産国際協力センター
アソシエイトフェロー(建築学)

子供の頃に日本に住んでいたことがまず最初に日本文化に興味を持った大きなきっかけとなり、その後大学を卒業してから専門的にも日本で学びたいという意識が生まれました。文部科学省奨学金のお陰で、2015 年に研究生として GSGES に入学し、翌年から博士課程に進学しました。

知らない国で学ぶのは大変な時もあり、博士課程の生活はどこでもストレスが多いと思うので、自分の気持ちを自由に表現できる快適な学びの環境が重要だと思います。そういう意味では、学生と教授が良い時も悪い時も緊密な関係を築いている GSGES に所属していたことはとても幸運でした。

GSGES では様々な学際的な講義やインターンシップの機会が提供されています。それらは必ずしも私のプログラムでは必須ではありませんでしたが、地球環境問題を理解するためにこの機会を利用していくつかの授業に参加したことで、様々な分野や国の教授陣や友人と出会う事が出来ました。この学際的で多文化的な学びの場のお陰で、私は異なる文化、視点、期待を理解することができ、それは結局、私自身の視野も豊かにしてくれました。

卒業後は、東京文化財研究所にアソシエイトフェローとして入所し、国内外の建築家・考古学者・技術者・自然保護研究者からなるチームで働いています。GSGES での経験は私にとって素晴らしい機会だったと思います。現在は様々なバックグラウンドを持つ人々と仕事をしていますが、GSGES での経験はこのプロセスをスムーズに行う上で非常に役立っていると感じています。

そして、GSGES で得た最も重要な学びの一つは、私のキャリアの見方を変えました。それは、研究活動はグローバルスタンダードに照らしながら現地の状況に合わせて行われるべきで、さらに社会的な影響を与えるものであるべきということです。これは、研究者として、非常に有意義で納得のいくことだと思うので、博士論文を書く時も、また現在も社会に貢献できる研究活動に努め頑張っています。

最後に、私の GSGES での経験は記憶に残るものでした。皆さんの経験がさらに良いものになることを願っています!

シャルダ K C(2017 年度修士課程修了)

株式会社生活品質科学研究所 研究員

2014 年、私は学業の継続を目的に初めて日本の土を踏み、翌年には京都大学大学院地球環境学堂(GSGES)修士課程(陸域生態系管理論分野)への入学を認められました。授業が英 語で行われていること、そしてインターンシップが必須だったことがコース選択の決め手になりました。クラスでは出身国の異なる、様々な文化的背景を持った学生と交流する機会を得ました。多様な文化的価値観や、 それぞれの学生のものの見方や夢を語りあえる素晴らしい時間でした。ひたすら文章力を磨き、宿題や実験に追われる毎日でしたが、修士号取得後は同じ研究室の博士課程に進み、インターンシップ・プログラムにも参加することができました。私の受け入れ先はネパールの農村で、地元の農家の方々と一緒に汗を流しました。この経験を通じて、私は農村地域での生活の厳しさを学ぶと同時に、資源や設備が限られている中でいかにして生きていくかについて学びました。また、実際に現地で生活することによって、タイムマネジメントやプロジェクト管理のスキルを得ることもできました。

京都大学で過ごした 5 年間は、私の人生にとって素晴らしい時間でした。研究室の先生方は皆、とても面倒見がよく、いろいろとお世話になりました。合同セミナーでの学びや指導教員やクラスメートからいただ いたコメントも、研究の深化にとても役立ちました。このように周りからも支えられ、私はかねてからの夢であり、目標でもあった博士号を取得することができました。これもひとえに私を夢の実現に導いてくださっ た教職員の皆様や仲間からの温かいサポートやご協力のおかげです。

私は今、千葉県にある日本企業で働いています。食品の検査や衛生検査業務を行っている会社で、私は物理化学検査グループに属しています。日々の業務においては、GSGES で学んだ実験スキル、機器の取扱い、デー タ分析手法など、物理・化学分析に関する知識がとても役立っています。これからも学術論文作成スキル、インターンシップ・プログラム、研究活動、その他様々な講義で学んだことを活かし、職業人としてのスキル を一層向上していきたいと考えています。

原 奈都子(2017 年度修士課程修了)

国際航業株式会社

社会人になってから地球環境学舎の友人たちに会うと、自分たちの職場環境や気になるニュースについて、議論になることが多いです。そんな時は決まって「こういう話は学舎の人に しかできないよね」と皆が言います。それは、学舎に集まる学生が多様なバックグラウンドを持っていて、興味の幅が広く、社会への課題意識や探究心が強いからだと思います。

私の同級生は約半分が留学生でした。アジア、欧米だけでなく、カリブや南太平洋の島国、アフリカなど、世界中から集まった学生と講義を受け、時に食事や旅行に出かける中で、価値観や文化の違い、各国の政 策について、より深く知ることができました。日本人学生でも、出身学部が異なり、社会人経験のある学生や海外で育った学生もいました。彼らは社会の課題について、自分では思いつかない切り口から考えていて、 お互いに学ぶことが多かったです。

私は現在、民間企業の技術者として、国の基盤となる地理空間情報の整備に携わっています。それは、防災・減災、生態系保全、エネルギー計画など多岐に渡る分野に活かされます。日々、仕事に追われていると、 目の前のことしか見えなくなることがあります。そんな時はふと周りを見て、関連する事柄を俯瞰的に考え、業務の意義や客先のニーズを想像するよう心がけています。これは、ひとつの物事を多面的に理解する学 舎での学びがあったからこそできることだと感じます。

大学院生として自分の専門性をさらに伸ばすことはもちろんのこと、新しい出会いや学びを求める人にとって、学舎はとても良い場所だと思います。