組織構成

組織構成

京都大学地球環境学大学院(通称)は,研究組織としての「地球環境学堂」,教育組織としての「地球環境学舎」,教育・研究支援組織としての「三才学林」が分立して構成しています。

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地球環境学堂(研究組織)

地球文明理念の研究から先端科学技術にわたる広範な分野に立脚する地球環境学を開拓するため、固有教員、流動教員(既存研究科・研究所から期限付きで異動する教員)、協働教員(既存研究科・研究所に所属しつつこの大学院の教育・研究に参画する教員―協働分野の教員)、および客員教員が結集し、地球環境問題を3つの鍵概念、すなわち「地球益」、「地球親和」、「資源循環」に従って、それぞれ「地球益学廊」、「地球親和技術学廊」、「資源循環学廊」を構成します。

地球環境学堂の各学廊

【地球益学廊】
21世紀の地球社会は、人類の社会経済活動と自然環境の相互依存が一層強まるとともに、科学技術の進歩や経済発展、環境保全に関する国際連関もさらに深まると考えられます。

こうした現実を直視しながら,地球環境保全に向けた国際的な取り組みの中で科学の貢献をより確かなものにするために,本学廊では (1)人間と環境の共生のあり方とそれを実現する枠組みを考究するとともに, (2)自然科学と社会科学にまたがる既存の学術分野を地球益に向かって統合し,(3)国益や経済的利害を超えて地球益を具現化するための施策と技能を創出し,(4)さらにその観点に立脚した地球環境統治能力を高めるガバナンスに貢献する研究を展開します。

地球環境政策論/地球益経済論/持続的農村開発論/資源循環科学論/社会文化共生論/環境マーケティング論/環境学的アジア経済史論/環境教育論

【地球親和技術学廊】
自然と人間の文化は相互に環境として働きあい,地球システムともいうべき精妙な自然・人間系を,長期間にわたる歴史的プロセスにおいて形成してきました。人間の文化的営みも生命の営みもこの地球システムの安定的運営の中でしか考えられません。人類生存の基盤学術としての地球環境学創成に向けて,多次元にわたる諸領域の地球親和技術を重層的に統合し,環境調和型文明にふさわしい技術と技術規範を考求します。

環境調和型産業論/社会基盤親和技術論/人間環境設計論/環境生命技術論/景観生態保全論/環境適応エネルギー変換論

【資源循環学廊】
当学廊では,地球生態系を自然と人間社会の共通集合体として捉え,地球規模の資源循環と地域生態系の動態解析に基づき地球環境の破壊回避の方策を提起します。とくに,人間が作り上げた循環系を,いかに自然の循環系の中に組み込んでいくかが,両者共存のための最重要課題です。そのため,地球生態系からの視点と,地域生活圏からの両視点より,その調和点と人類の役割を見出すための研究教育を行います。すなわち,地域に根ざした人類の生活を新たな「豊かさ」で保障し,かつ自然生態系をも保全するため,地球益の考えに立脚した新たな叡知の獲得を目指します。具体的には,天然および人工的有機資源の環境調和,低負荷型の物質変換・循環系構築のための方法論の確立を目指すと共に,「土地・水資源の適切な利用・管理に基礎を置く地域環境の整備と保全こそが真に持続的な地域の発展をもたらし,これがひいては地球全体の環境保全に結びつく」という考えに立脚し,陸域,沿岸域,集水域等の地域単位における資源循環に関わる課題を見極めその解決策を探る中で持続的な地域発展,地球環境保全の方策を提示していきます。

地域資源計画論/地震災害リスク論/大気環境化学論/生態系生産動態論/陸域生態系管理論/水域生物環境論

地球環境学舎(教育組織)

地球環境学舎には、新しい「地球環境学」の発展を担う高度な研究者を養成する博士後期課程のみの「地球環境学専攻」、および地球レベルと地域レベルの具体的環境問題を解決しうる高度な実務者を養成する「環境マネジメント専攻」の2つの専攻があります。各専攻の教育目標は次のとおりです。

【地球環境学専攻】(博士後期課程)  地球環境・地域環境問題に対応し、異なった基礎学問との連携を保つことのできる新しい視点と方法論をもって、国際的に活躍できる研究者を養成します。

【環境マネジメント専攻】(修士課程)  地球環境・地域環境問題を解決するために、実践的活動を行うことのできる知識と問題解決能力をもち、さらに国際的視点をもつ実務者を養成するとともに、地球環境・地域環境問題に対応し、異なった基礎学問との連携を保つことのできる視点と方法論をもって、国際的に活躍できる研究者を養成します。

【環境マネジメント専攻】(博士後期課程)  地球環境・地域環境問題を解決するために、実践的、かつ国際的活動を行うことができる広範な知識と問題解決能力を備え、高度なマネジメントの専門性をもつ実務者を養成します。

いずれの専攻も国際的に活躍できる人材養成という目的を果たすため、英語で行われる講義や演習が用意されています。また、学際的な知識修得のため、他研究科等が提供する科目を広く履修することも可能です。

三才学林

三才学林は、2002年の地球環境学堂、地球環境学舎発足と同時に組織されました。「三才」とは天、地、人、つまり現象界全体を、学林とは学問する人びとの集う処を意味します。

地球規模の文明は、人類史上いまだ存在しません。しかしそれを目指すことなくして、地球環境学の統合的発展は望めないでしょう。三才学林は、天地人の調和が地球規模で明るく保たれているという文明のありようとその実現への道を、学内外にまたがる対話のなかで考えることを目的とします。この組織が意識する文明とは、人間社会とそれをめぐる物質循環が安定しているだけでなく、かかわりある数多くの生命が輝くものです。これは東アジアの古典的な「文明」の理念をひきつぐ考えであり、2001年制定の京都大学基本理念で本学が「地球社会の調和ある共存に貢献」するとしていることと軌を一にしています。

三才学林では、このような理念の現代的構築をさぐり、この大学院の創造性、社会性をたかめるために、以下の3つの軸を中心に活動しています。

第一軸:学内外の環境学関連の研究教育活動との連携

京都大学における地球環境学ディレクトリーを構築すべく、定期的な催しとして「京都大学地球環境フォーラム」と「はんなり京都嶋臺塾」(各年3回)や、「地球環境学懇話会」の企画実施があります。そのほか、地球環境学関連の全学国際セミナーやフォーラムへの参画、人間と環境をめぐる洛中の多彩な表現活動との協同も行っています。

第二軸:学堂研究活動の支援

学堂での研究活動が、人間社会の利害を越えた「地球益」の増進や地球規模文明化のために統合されるよう、中長期の視野から支援しています。

SANSAI Newsletter の定期刊行を行っています。

第三軸:教育国際化プログラムの支援

現在、京都大学や地球環境学舎で進められている教育国際化プログラムの支援を行っています。

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