留学生のゴミ焼却場・下水処理場見学会を行いました(2019年6月18日、京都大学創立記念日)

ゴミ焼却場・下水処理場見学会に、藤井滋穂教授、大下和徹准教授、劉文助教およびTA2名の引率のもと、地球環境学舎の春季特別聴講生8名、修士課程2名(含ダブルディグリー生)、研究生2名、および京都大学工学部地球工学科環境コースでインターンシップ中(6/3-7/31)のマヒドン大学(タイ)化学工学科3年生5名の計22名が参加しました。

最初に訪れた京都市北部クリーンセンター(京都府京都市右京区)は、先進国の温室効果ガス排出量削減目標を定めた「京都議定書」誕生の地である京都市が、市民の安心・安全な生活を確保するために最新の技術を導入し、廃棄物の適正処理を行っています。当センターは教育も重視し、周囲の小学校をはじめ、京都市全体において教育・見学活動を積極的に行っています。まず、京都市環境政策局・北部クリーンセンターの山田一男所長からゴミ処理・資源ごみ再利用のフローについて、ゴミ処理の各過程のリアルタイムモニタリングシステムを利用しながら紹介していただきました。その後、実際の各処理過程を順次見学し、最後に講習室で学生たちから技術、政策、今後の課題等に関する多数の質問があり、充実した時間を過ごしました。

 草津市イオンモールで簡単な昼食をとった後、午後の見学先である湖南中部浄化センターに向かいました。湖南中部浄化センターは、滋賀県で人工密度の最も高い琵琶湖南部(瀬田川入口の北にある人工島)にあり、滋賀県南部地域の水処理を行っています。当日は、淡海環境保全財団の大橋基喜専門員より琵琶湖水質変化の歴史や当施設建設の趣旨についての講義があり、その後現在行っている汚水処理の各工程を詳しく紹介していただきました。その後、広い敷地に設置された種々の処理プロセスを見学しました。処理前・中・後の水を実際に観察することで、水処理の各工程の理解を深めました。処理後の放流水のモニタリングを兼ねた錦鯉の池を見学するなど、各国の留学生にとって貴重な経験となりました。

 一日の研修・見学を通じて、日本におけるゴミ処理・水処理の歴史、現状、技術、課題について幅広い知識を習得し、理解を深めました。今回の研修・見学で得られた経験は、今後各自の研究・仕事に積極的な意味をもたらすでしょう。

リアルタイムモニタリングシステムを通じて講義を受ける様子(北部クリーンセンター)

施設見学の様子(北部クリーンセンター、ゴミクレーン操作室)

施設見学の様子(北部クリーンセンター、中央制御室)

水処理過程に関する講義を受ける様子(湖南中部浄化センター)

施設見学の様子(湖南中部浄化センター、メイン沈殿タンク)

集合写真(湖南中部浄化センター、管理棟玄関前)