環境・技術存在論

スタッフ名、職名

佐藤 淳二 教授

概要

この分野の狙いは、人間と環境世界との関わりを、非形而上学的な意味での存在論として探求していくことにあります。そこで目的としているのは、

1) 近現代の思想史(デカルトから始めてホッブズ、スピノザ、ルソー、カントを経て、フォン・ユクスキュル、ハイデッガー、ドゥルーズ&ガタリなど)において、文化が自然をどのように見てきたか、その含意は何かについて考察することであり、

2) ハイデッガー風に申せば、「世界内存在」(環世界とも連関する)がどのように「忘却」されてきたかを考えて、人間中心の「知」を変換して、主観と客観の対立図式を超えることを目指すことであり、

3) フーコーが「テクノロジー」と呼ぶ一連の操作として文化(物質と生命、社会と個人、環境と人間生活などの分裂と亀裂を埋めるものとしての文化)を捉えて分析することです。

AIやサイボーグなどにあふれたポストモダンのバイオテクノロジーの時代である今日、しかしそれは同時にまた自然と環境の重大な危機の時代でもあります。そこでは、生命科学における人間中心主義的な発想を問題化し、さらに自然を人間化する発想も解体していくこと、これが何より探求され、求められるべきだと考えています。