第2回マヒドン大学オンサイトラボラトリーワークショップを開催しました(2019年11月25日)。

 11月25日、第2回マヒドン大学オンサイトラボラトリーワークショップが、京都大学吉田キャンパスおよび桂キャンパスで開催されました。このワークショップは、地球環境学堂提案の「Mahidol環境学教育・研究拠点」が京都大学On-site Laboratoryとして採択されたことを契機に始まったもので、本年3月8日マヒドン大学(タイ)開催の第1回に続くものです。

 第2回ワークショップでは、マヒドン大学からWatcharra Chintakovid副学長補佐、Pornchai Chanyagorn副工学部長ら15名が出席するとともに、京大側から総勢29名の教員が参加しました。ワークショップは、全員が一斉に参加する第一部と、環境工学、化学工学、農学、公衆衛生の4分野に分かれた第二部から構成されました。

 第一部は13:00から吉田キャンパス総合研究5号館大会議室で開催され、桂キャンパスのC-312会議室と遠隔会議システム(VCS)とスライド共有ソフトZoomにより遠隔中継されました。出席者全員の自己紹介の後、藤井滋穂 地球環境学堂教授から、オンサイトラボラトリー事業の経緯と概要、これまでの両大学の交流、さらに本ワークショッの趣旨が説明されました。続いて、環境工学、化学工学、農学、公衆衛生各野で、京都大学、マヒドン大学の両者から教育・研究の紹介がされました。京都大学は地球環境学堂、工学研究科、農学研究科、医学研究科の4部局、マヒドン大学は工学、公衆衛生、環境資源研究、学際研究の4学部から参加があり、多様な研究分野の関係者が一堂に会し教育研究を討議する機会はそれぞれの大学内でも少なく、貴重な情報交換の場となりました。

 第二部、環境工学と化学工学分野は、まず一緒に吉田キャンパスにある地球環境学堂の環境調和型産業論分野と社会基盤親和技術論分野の実験室を見学した後、連絡バスで桂キャンパスに移動しました。環境工学分野では、Nawatch Surinkul 土木環境工学学科長他4名が、西村文武 都市環境工学専攻准教授らの案内のもと、Cクラスターの環境工学共通実験室、環境試料分析装置等を見学し、その後GCOE HSEセンター(Cluster C1-3-182号室)で、米田稔 都市環境工学専攻教授(副研究科長)ら6名の京都大学教員と、研究紹介、研究協力の可能性を討議しました。一方、化学工学分野は、佐野紀彰 化学工学専攻長・教授の案内のもと、Aクラスターの界面制御工学、反応工学、分離工学の3つの研究室を見学した後、化学工学談話室でマヒドン大学側Sakhon Ratchahat講師ら2名と京都大学側8名の教員により懇談会が行われました。農学分野は、神崎護 農学研究科教授の案内のもと、Watcharra Chintakovid助教授ら4名のマヒドン大学の教職員が、農学研究科の生物材料設計学、森林生態学、作物学、森林・人間関係学、森林水文学の5つの研究室の教員から研究内容の紹介をうけ、実験や分析機器を見学し、今後の教育研究での協力や修士課程ダブルディグリープログラムの設置について意見交換を行いました。さらに、公衆衛生学分野では、原田浩二 医学研究科准教授の案内のもと、環境衛生学実験室と化学物質研究生体試料バンクを見学の後、医学部先端科学研究棟セミナー室でマヒドン大学側Arthit Phosri講師ら4名と京大側8名による懇談会が行われました。

 本年度の2-3月には第3回ワークショップがマヒドン大学で実施予定であり、教育・研究の両大学の連携がさらに進むと期待されます。

ワークショップ第一部での研究説明の様子

(総合研究5号館大会議室、スクリーン右隣のディスプレイに桂遠隔参加者が映る)

ワークショップ第一部終了後の集合写真(総合研究5号館玄関前)

環境工学分野の実験室(桂Cクラスター地下)の見学風景

公衆衛生分野の実験室見学風景