平成29年度地球環境学舎研修旅行を実施しました

 平成29年7月1日(土)・2日(日)にかけて、和歌山県日高郡みなべ町での研修旅行を開催し、地球環境学舎学生28名(博士課程5名、修士課程11名、研究生4名、特別聴講学生8名)が参加しました。この研修旅行の目的は、日本の伝統産業や、地方の暮らしのあり方を学習し、環境マネジメントに対する総合型のアプローチについて考えることでした。

 1日目は、みなべ町のうめ振興館を訪問し、国際連合食糧農業機関(FAO)によって世界農業遺産(GIAHS)に認定された「みなべ・田辺の梅システム」について話を伺いました。さらに、梅を栽培している農家を訪ね、収穫した梅の選別や梅干し作りの現場を見学させてもらったのち、実際に農園で梅拾いの体験をさせてもらいました。その後ホテルへと移動し、潮風の心地よい露天風呂にて旅の疲れをいやしました。夜は、アカウミガメの産卵地として知られる千里の浜へと赴き、神秘的な海岸の景色を眺めました。

 2日目の朝、再び千里の浜を訪ねて、アカウミガメの産卵の保護活動について、その現場を見せてもらいながら解説を聞きました。昼には、紀州備長炭振興館にて、みなべ町の製炭業に関する講義を受けたのち、実際に備長炭を使って自分たちで昼食を調理しました。最後に、製炭に欠かせない炭焼き窯や、鶴の湯温泉の薪ボイラーを見学し、みなべ町を後にしました。

 最高級の梅、美しい千里の浜、長い伝統を誇る紀州備長炭など、みなべ町の様々な魅力に触れることができました。また、地域の資源を有効に活用し、その環境を保全していくことの重要性について学ぶ、貴重な機会となりました。

 本研修旅行は、「厚生補導特別企画」および「アジア地域における地球環境学教育のCo-Learningシステム開発」の一環として実施し、経費は、「厚生補導経費」および「全学経費」を使用しました。