地球環境学堂は、ワイルド&ワイズ共学教育受入れプログラム事業として「国際オータムスクール2018 ~環境学分野~」を実施しました。
本短期留学プログラムは、「スーパーグローバル大学創成支援事業 京都大学ジャパンゲートウェイ」の環境学分野において、世界各国で先端的な環境学の研究を実施している提携・関係大学と国際共同教育を実施する事業の一環として行われました。アジア、欧米、オセアニアより学生11名(修士・博士課程)が京都に集い、在学生6名とともに、日本の環境について講義やフィールド視察を通して理解を深め、環境学の手法を学びました。
本プログラムは、主題である森林資源、ゴミ処理、水処理、農業、自然災害、大気環境について、「持続可能な開発目標(SDGs)」と関連させながら、各国の現況について、情報共有することからはじまりました。その後、各テーマに関連する日本の現状と対策についての講義シリーズの受講、フィールド視察、施設訪問、フィールド講義などを通して、日本特有の各課題の背景、経緯、対処、課題、解決策などの知見を深めました。
大気環境については、アイルランドのコーク大学から講師を招聘し、地球環境学堂の教員らと共に大気環境化学セミナーを開催しました。セミナーでは、大気環境のモニタリング手法などを学ぶとともに、各国の大気汚染の法規制、対策についての議論を実施しました。
最終日には、主課題についての本プログラムで得た視点や手法も交えながら、各国の到達状況と今後を見据えた課題について、個人およびグローバルな視点から発表を行いました。発表後には、より現実的なアプローチについて参加者全員で討議を行い、工学、社会学、政治(内政、国際)など幅広い分野から、多角的な白熱した議論が展開されました。
選抜された優秀な参加者たちの積極的な参加姿勢と、地球環境学堂の教員およびスタッフによる運営支援でプログラムは順調に実施されました。本プログラムは、参加者全員にとって、有意義な議論と貴重な経験、学びの場となりました。このような国際共同教育研究の積み重ねが、さらなる環境学の発展と、近い将来の環境により配慮した持続的な社会の構築に繋がっていくことを期待しています。