第36回 京に構える
日 時: 平成28年7月19日(火)午後6時~8時
洛中から: 「京で焼きものと生きる」
ロバート・イエリン 氏(陶芸商)
霞が関から:「文化庁が京都で考えたいこと
-日本の津々浦々を文化の力で元気に」
下岡 有希子 氏(文化庁長官官房政策課課長補佐)
司 会: 平田 彩子(京都大学大学院 特定准教授)
協 力: 嶋 臺 (しまだい)
今回は「京に構える」と題し、文化庁の京都市移転について取り上げました。三才学林長・藤井滋穂教
授の挨拶の後、平田彩子特定准教授の司会により、まず洛中から、「京で焼きものと生きる」と題し、
陶芸商のロバート・イエリン氏が紹介されました。陶芸商を約30 年間続けておられるイエリン氏は、ご自身が日本の焼きものに魅され日本に移り住み、現在京都で焼きものギャラリーを持つまでに至った経緯やご自身の日本文化の保全についての考えをお話頂きました。
続いて文化庁長官官房政策課課長補佐の下岡有希子氏より、「文化庁が京都で考えたいこと –日本の津々浦々を文化の力で元気に–」として、文化庁の京都移転が決定したことを踏まえ、京都移転のメリット、文化庁にとって何を期待しているのか、文化行政の立場からのお話をして頂きました。
嶋臺塾の魅力の一つは、話し手と聴衆の間の活発な質疑応答です。今回も、46 名の出席を頂きました。文化庁の今後の活動予定や、日本の伝統文化継承のあり方について多くの意見や質問がだされました。また、イエリン氏、下岡氏によるパネルディスカッションも行われ、日常的に我々が行っている生活での文化の力の重要性、そして焼きものといった日本の伝統文化を維持継承していくためには、職人を消費行動でサポートする重要性についても話し合われました。