第37回京都大学環境衛生工学研究会シンポジウムが地球環境学堂の共催により開催されました。

 地球環境学堂との共催で開催された第37回京都大学環境衛生工学研究会シンポジウムは、環境工学関連分野の最新の研究・実務の成果、その他取り組みについて発表し、意見を交換し、同分野の人材の交流を促進するための毎年開催のシンポジウムです。本年は、7月31 日および8 月1 日の2 日間に渡り、京都大学百周年時計台記念館国際交流ホールII およびIII において、同分野の研究者、実務家、学生計157名が参加しました。

 シンポジウムでは,特別講演(コーディネーター:東野達・京都大学環境衛生工学研究会会長)として,東京農工大学の畠山史郞 教授により「越境大気汚染とPM2.5」と題した発表が行われ、近年関心の高い環境課題であるPM2.5 の解説とエアロゾルの越境大気汚染について,最新の知見が報告されました。

 また、福島第一原子力発電所事故から4年余り経過した状況を受けて、「福島第一原発事故による放射性セシウム等による広範囲な環境汚染と除染の進展状況、除染に伴う廃棄物の取り扱い」と題した企画セッション(座長:藤川陽子・京都大学准教授)が開催されました。セッションでは、片寄久巳氏 (PESCO 福島事務所)、鈴木克昌氏(福島県 生活環境部 環境創造センター整備推進室研究総括員)、神野郁夫教授(京都大学大学院工学研究科 原子核工学専攻)の3名より、原子力安全への取組や,事故後の対応,放射能の環境モニタリング,放射能の除染、作業の進展や廃棄物の取り扱い等について,ご講演をしていただくとともに、これらの課題について意見交換がなされました。

 このほか,一般セッションにおいて,上水道,水処理,水環境,廃棄物および地球環境・環境リスクに関する27件の口頭発表,ショートプレゼンテーションとポスターセッションを組み合わせた17件のハイブリッド発表が行われ,発表後には活発な討議が行われました。

京都大学環境衛生工学研究会シンポジウム

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